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ビズメイツプレス

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Bizmates Press vol.1

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今回のインタビュー

浅野貴史  CTO ITイノベーション推進室室長 

プロフィール

1974年生まれ。東京工業大学大学院卒業後、Panasonicに新卒入社。

マレーシアで研修を受けたときに英語の必要性を実感。ソフトウェア開発者として、当時、人気機種であったドコモ向けP503i/P504i/P505iの開発に携わる。その後、ACCESSへ入社し、携帯電話/スマートフォン向けのソフトウェア開発全般(OSからアプリまで)に携わったのち、Android/iPhone 上での電子書籍ソリューションを社内ベンチャーとして立ち上げる。大手出版社すべてに採用され、現在では、累計数千万ダウンロードを記録するまでに成長。

その後、英語で仕事をする環境を求め、外資系企業やメディアドゥのアメリカ子会社でCTOを経験後、2021年にビズメイツ入社。現在はCTOとして全社の開発戦略に携わりながら、ITイノベーション推進室の室長も務めている。

Vision & Strategy


ビズメイツは今後、テクノロジーを駆使し、イノベーションを生み出す「テックソリューションカンパニー」を目指していきます。その進化を牽引していくCTOに、我々がテックカンパニーを目指す理由、実現のための戦略について伺いました。

GoogleやAppleのような感動や衝撃を与えるサービスづくりへの挑戦

-ビズメイツがテックソリューションカンパニーを目指す理由を教えていただけますか?

数えきれないほどのサービスや商品が溢れ差別化が難しくなってきている中で、当社のユニークさは、「グローバルに活躍できるビジネス人材」に特化している点です。そのユニークなコンセプトにテクノロジーをかけ合わせ、サービスをより良いものにしていくことで、競争に打ち勝っていく。当たり前だけど、我々はサービスを通して世の中に価値を提供しているので、サービスの顔となるサイトやアプリの質に技術力が現れる。

サイトの見た目やパフォーマンスはもちろんだけど、なによりもユーザーに「最高の顧客体験」を提供することが最も重要だと考えています。その課題を最先端のテクノロジー(テック)を駆使して、解決すること(ソリューション)を目指す会社(カンパニー)になる!という思いで、テックソリューションカンパニーという表現になっています。

-なぜ「最高の顧客体験」が重要なのでしょうか?

ユーザーは何を望んでいるのか?単に機能面や性能面だけでなく、快適に、そして楽しくできるかというような「体験」に価値を求めていると思います。なので、いくら充実した英語のコンテンツや機能を増やしたとしてもそれだけでは不十分。そういう観点から、トータルの顧客体験を最高のものにしてくことが重要だと考えています。

-浅野さんの考える「最高の顧客体験」とはどのようなものですか?

私の体験にはなりますが、初めてGoogleの検索サービスを使ったとき、初めてiPhoneを使ったとき、衝撃を受けたと共にとても感動したことを鮮明に覚えています。例えばGoogleの検索サービスであれば、それまではディレクトリーサービスというのが基本で、欲しい情報になかなか辿りつけず、検索スピードも検索結果も満足できるものではなかったんですよね。

そんな中Googleは、検索以外の要素を排除し、とにかくシンプルに検索窓だけを中央に配置したんです。そこに文字さえ入れれば欲しい情報に最短で辿りつける。まずそのシンプルさに感動したし、そこから得られる検索結果のスピード感と質にも驚きました。また、同じことをChromeブラウザでも提供してきたので、ChromeはシェアNo.1のブラウザになった。そういった他では味わえない良さを体験すると、そのサービスから離れられなくなる。iPhoneも同じだと思うんですよ。使えば使うほど離れられなくなる

どんなにニッチな部分でもいいんですけど、当社を気に入って使っていただいている、あるいは初めて使うユーザーに、裏側にあるテクノロジーも感じてもらいながら、サービスを通して「感動や衝撃」を与えられる体験を提供することが大切だと考えています。

-ビズメイツでそのような体験を提供するためには、どのようなことが大事だとお考えですか?

これは社員一人ひとりが認識していなければいけないことだと思っていますが、プロダクトをリリースする時に、「はたしてこのプロダクトは感動を与られるのだろうか」ということを真剣に考え、そこに対しどこまでこだわり抜けるかというところだと思います。ボタンひとつとっても、本当にこの位置でいいのか、このサイズでいいのかというところまでこだわって作っていく必要があると思います。テクノロジーはその「こだわり」を実現する為の手段であると考えています。

例えば、UX (ユーザ体験)を研ぎ澄ますために、次はこのテクノロジーを適用してみようというように深掘りされていって、どんどんサービスの質をあげていけるような開発をしていきたい。逆に、使い慣れているからという理由で、ずっと同じテクノロジー・技術を使い続けてしまうと、感動体験の向上はない。常に感動体験の提供のために、新しいテクノロジーにチャレンジし続ける開発組織が必要になってきます。

-「最高の顧客体験」を提供できるプロダクトを作るための、ベストな組織体制を教えてください。

現在はプロダクトオーナー(PO)が中心となってプロダクトを作っていくという体制ですが、そこにPOの右腕になるような開発の責任者、Product Development Manager(PDM)を配置しようと考えています。POはビジネスの視点からプロダクトの方向性や開発体制、スケジュール等に責任をもつのに対し、PDMは技術バックグラウンドを持ち、テクノロジーの視点から「最高の顧客体験」を実現する手段を責任をもって考える人。

弊社においては、POはビジネスの目標を達成することが最優先であるため、プロダクトの顧客体験のつくり込みに相対的に時間があまり取れていない課題があるのではないかと考えていました。PDMを配置することにより、「最高の顧客体験」の視点からプロダクトを管理し、妥協を許さず、モノづくりの専門家、プロダクト強化のキーパーソンとして活躍してほしいと思っています。

もう一つポイントは、顧客体験提供の中心となるUI/UXの人材配置。現状は、UI/UX デザイナーが日本、フロントエンド開発はフィリピンという人材配置が多かったのですが、顧客体験を最大化するためには、デザインとフロントエンド開発をもっと近くで密に行っていく必要があると考え、原則同一拠点での配置にしていきます。言い換えると、日本向けにサービスを提供するものは、日本の方に受け入れられるユーザーインターフェースというのがどういうものかというのを、きちっと心から語れる人がデザインし、実装するというチームを作って開発する。このチームはペアプログラミングのようなイメージで動いて、最高の顧客体験を提供するユーザーインターフェースを作り上げる。 上記の2つのポイントを実現するために、開発体制の変更に取り組みます。

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PO/APO、PDM、UI/UX Lead Designerが同拠点で密に連携するチームをつくる。PDMは開発側全般(QA、Backend、Frontend)をとりまとめ、プロダクトのQuality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)に責任をもつ。

-組織体制について、他社と異なる部分はありますか?

私がやろうとしているのは、世の中のWebサービス企業が取り入れている、もしくは取り入れたいと思っていることです。そういう面で、世の中の流れにきちんと乗ろうとしている、そして、あるべき開発体制を整えようとしていると考えられます。

ただ、大事なのは、ビズメイツで最も機能するように取り入れないといけないということ。先ほどのPDMもビズメイツにおいての役割を定義し、一番効果的に機能するように落とし込んでいく必要があります。そういう意味で、結果として他社とは異なる組織体制になっていく可能性はあります。

-このようなチーム作るための良い人材の採用が重要だと思いますが、採用に関してはなにが重要だとお考えですか?

人事だけではなく、採用に関わる社員が、当社に興味をもっていただいた候補者に対して、ビズメイツは何を成し遂げたいかということをしっかり語れるかというところが重要だと思っています。少なくとも面接対応する人だったり、カジュアル面談を対応する人は、会社の方向性やビジョン・ミッションを言語化し、伝えられなければいけない。そこでただ「フルスタックエンジニアを求めてるんですよね」ということを伝えても、会社の魅力は伝わらないし、共感も得られないですよね。

我々が目指す世界、その中で何を成し遂げていくかというのを日々議論できるような環境を作っていきたい。そして、組織体勢を変え、一人ひとりがこだわりをもってプロダクトを生み出し、それらを語れるような会社にしていきたいと考えています。

Project Introduction

ビズメイツの「テックソリューションカンパニー」への脱皮を実現するため、2021年2月に設立されたITイノベーション推進室(以下ITI)。テックソリューションカンパニーへ進化するためには、エンジニアだからこそできる取り組みで事業を支えることが重要だと語る浅野さん。7月には新たにSREチームが発足し、ますます加速していくITIのこの半年間の取り組みについて伺いました。

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事業部目線では見えない、エンジニアだからこそできる取り組みとは?

-浅野さんはエンジニア部隊が事業を支えるということを、どのように考えていますか?

エンジニアができる事業貢献は大きくわけて、二種類あると考えています。一つは、テクノロジーを駆使して、ビジネス要件を実現しながら、顧客体験を最大化すること。もう一つは、ビジネス要件からは決して要求されない、あるいは気づかないような部分の実現、ボトムアップの提案による事業貢献です。一例として、インフラの最適化やセキュリティ強化のような、サービスを下支えする部分に対する取り組みです。この両方が大事で、バランスよく両立させるのがエンジニア部隊として理想だと思います。どちらかによりすぎても駄目。

後者の取り組みの組織的な対応を行った例として、SRE(*1) チームの組成があります。クラウドネイティブな開発が求められている昨今ですが、そのクラウド環境の専門家がいないことが当社の大きな課題でした。 我々も利用しているAWS(*2)などのクラウドでの開発が主流となった今の時代、エンジニアは複雑なインフラ作業が簡単にできるようになった反面、数多くのクラウドサービスに対する幅広い知識や技術、そしてそれをうまく使いこなすことが必要になりました。 そのため、クラウドに対して専門性をもつ人を配置し、組織的に課題に取り組む必要があると考え作ったのがSREチームです。

(*1)SRE(Site / Service Reliability Engineering):サイト/サービスの信頼性向上のために、各種運用自動化、サービス観察・監視、セキュリティ強化、可用性担保などを通じて収益・ブランドを支えること。現在ビズメイツでは社員1名とインターン生1名、外部委託1名の計3名のチームで取り組んでいます。

(*2)AWS(Amazon Web Services):Amazonが提供するクラウドコンピューティング。クラウドコンピューティングとは、インターネット経由でデータベース、ストレージ、アプリケーションなど様々なITサービスをオンデマンドで利用できるサービス。

-現在、SREチームはどのようなことに取り組んでいるのですか?

SREの仕事は、サービス全体を把握して、病気になっているところを見つけ、治療すると言ったらわかりやすいかもしれません。そしてそのためには、オブザーバービリティー(観察する能力)の向上が大事になってきます。つまり、システムの中と外で何が起こっているのかを的確に把握できるような状態をつくることです。 その上で、サイトやサービスが障害なく稼働するように最適化やセキュリティの強化、そして自動化に取り組んでいます。

セキュリティについては、よくニュースで見るような世界中からのサイバー攻撃からシステムを守っています。Googleの二段階認証のように、侵入経路を小さくする、穴を塞ぐというような対策を各所で張り巡らせ、今後も限りなく少なくしていきます。自動化については、人的なエラーがでやすい部分や手動の作業を自動化し、信頼性向上を図っています。エンジニアの力で顧客体験を最高のものにする

-今後はどのようなことに注力していくのでしょうか?

AI技術の導入に、今以上に注力していきたいです。現在もBizmates TestのAIによる自動化に取り組んでいますが、あらゆるオペレーションを自動化し、人ができないことをテクノロジーと力で実現していくことで、顧客体験の向上に繋がり、最終的には今よりももっと売り上げに近い部分で事業に貢献できると考えています。

-最後に、ITIで今後実現していきたいことついて教えてください。

我々はサービスを通して最高の顧客体験を提供していくわけですが、事業部がビジネス要件に取り組むアクションと、そのサービスを下支えするエンジニアのアクションがなければ、体験価値は向上していきません。

そして、SREが本当の意味で価値を出してくるところは、冒頭にお話したオブザーバービリティの向上、いわゆるシステム全体を見える化し、サービスのボトルネックを提示・改善するという部分です。 今後SREチームには、エンジニアに「プログラムコードのここに問題があります」と明確に伝えられるくらいに成長して欲しいし、そういった取り組みの中ですべてエンジニアが共に「最高の顧客体験」を作っていける環境をつくっていきたいです。

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